痒い所に手が届いていない、その説明。もったいない!
「そこが聞きたいんじゃないんだけどな…」
「でもせっかく教えてくれるのに遮っちゃ悪いから聞いておこう」
「まだ聞きたいことが出てこないなぁ…あ、やっと答えが聞けたわ」
これは先日とあるゴルフショップにて、
店員さんの説明を聞きながら私が思っていたことです。
私が店員さんに質問をしたのは、
「ゴルフボールに書いてあるナンバーによって
ボールの性能が違うのか?」ということでした。
(→このようにボールにナンバーが書いてあるのです)
私が知りたかったのは、
「性能が違うのかどうか」です。
それに対して店員さんは、とても丁寧に説明してくれました。
1、ゴルフではOBやボールの紛失という状況があること
2、そのような際には暫定球と呼ばれるボールを打つこと
3、ナンバーは最初に打ったボールか暫定球か区別するためのもの
4、つまりナンバーによるボールの性能に違いはないこと
結果として、疑問はしっかり解決しましたし、
それに加え今まで知らなかったことも聞くことが出来ました。
ですが、
まず私が知りたかった「ボールの違いはない」、
ここにたどり着くまでに5分ほどかかりました。
こういう説明、
とてももったいないと思うのです。
結果として疑問は解決しましたが、
まず聞き手(この場合は私)の知りたいことに答えてこそ、
その他の話も聞けてくるものだからです。
そして聞き手の知識によって、
必要な説明も変わってくるのです。
今回のケースで言えば、
聞き手がゴルフをしたことのある方だったら。
「OB」というものを知っているかもしれません。
「暫定球」も打ったことがあるかもしれません。
そうであれば、
説明の1,2はなくなります。
4→3の順に説明をすれば、
聞き手の疑問にすぐ答えたうえで、
ナンバーが書かれている理由も付け加えられます。
4、ナンバーによるボールの性能に違いはない
3、ナンバーが書かれている理由は、
最初に打ったボールか暫定球か区別するためのもの
非常にすっきりですよね。
もし聞き手がゴルフをしたことがないようであれば、
1,2の説明を加えると、
具体的なイメージがわきやすく理解が進みますよね。
話し手(この場合は店員さん)は、
聞かれたことに対して知識が豊富なほど、
教えてあげたくなってしまう傾向があります。
丁寧に説明をしたくなってしまうのです。
だからこそ説明をする際には、要注意!
説明をするときには、
次の流れを意識することをお勧めします。
→ まずは聞き手の知りたいことに答える
→ 相手がどのくらいの知識経験を持っているか推し量る
(または質問して教えてもらう)
→ そのうえで必要な説明を選ぶ
この流れを意識すると、
聞き手が知りたい、
わかりやすい説明に近づいていきます。
痒い所に手が届くような説明で、
伝わるコミュニケーションを!