伝わるコミュニケーション研究所  池田絵里のオフィシャルブログ

ビジネスマナー・説明力・男女の思考の違いやコミュニケーションをテーマに組織の土台作りをサポート。お互いの違いを知ることで相互理解が進み、人間関係が円滑になり、組織がうまく回ります。モットーは「個人の成長なくして組織の成長なし。個人の幸福なくして組織の幸福なし」。

痒い所に手が届いていない、その説明。もったいない!

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「そこが聞きたいんじゃないんだけどな…」

「でもせっかく教えてくれるのに遮っちゃ悪いから聞いておこう」

「まだ聞きたいことが出てこないなぁ…あ、やっと答えが聞けたわ」

 

これは先日とあるゴルフショップにて、

店員さんの説明を聞きながら私が思っていたことです。

 

私が店員さんに質問をしたのは、

「ゴルフボールに書いてあるナンバーによって

 ボールの性能が違うのか?」ということでした。

 

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(→このようにボールにナンバーが書いてあるのです)

 

私が知りたかったのは、

「性能が違うのかどうか」です。

それに対して店員さんは、とても丁寧に説明してくれました。

 

1、ゴルフではOBやボールの紛失という状況があること

2、そのような際には暫定球と呼ばれるボールを打つこと

3、ナンバーは最初に打ったボールか暫定球か区別するためのもの

4、つまりナンバーによるボールの性能に違いはないこと

 

結果として、疑問はしっかり解決しましたし、

それに加え今まで知らなかったことも聞くことが出来ました。

 

ですが、

まず私が知りたかった「ボールの違いはない」、

ここにたどり着くまでに5分ほどかかりました。

 

 

こういう説明、

とてももったいないと思うのです。

 

結果として疑問は解決しましたが、

まず聞き手(この場合は私)の知りたいことに答えてこそ、

その他の話も聞けてくるものだからです。

 

そして聞き手の知識によって、

必要な説明も変わってくるのです。

 

今回のケースで言えば、

聞き手がゴルフをしたことのある方だったら。

「OB」というものを知っているかもしれません。

「暫定球」も打ったことがあるかもしれません。

 

そうであれば、

説明の1,2はなくなります。

4→3の順に説明をすれば、

聞き手の疑問にすぐ答えたうえで、

ナンバーが書かれている理由も付け加えられます。

 

4、ナンバーによるボールの性能に違いはない

3、ナンバーが書かれている理由は、

  最初に打ったボールか暫定球か区別するためのもの

 

非常にすっきりですよね。

 

もし聞き手がゴルフをしたことがないようであれば、

1,2の説明を加えると、

具体的なイメージがわきやすく理解が進みますよね。

 

 

話し手(この場合は店員さん)は、

聞かれたことに対して知識が豊富なほど、

教えてあげたくなってしまう傾向があります。

丁寧に説明をしたくなってしまうのです。

だからこそ説明をする際には、要注意!

 

説明をするときには、

次の流れを意識することをお勧めします。

 

→ まずは聞き手の知りたいことに答える

→ 相手がどのくらいの知識経験を持っているか推し量る

 (または質問して教えてもらう)

→ そのうえで必要な説明を選ぶ

 

この流れを意識すると、

聞き手が知りたい、

わかりやすい説明に近づいていきます。

 

痒い所に手が届くような説明で、

伝わるコミュニケーションを!

 

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